プロフィール
野田あすか(のだ・あすか)
宮崎県在住の発達障害を抱えるピアニスト。
1982年生まれ。4歳の頃より音楽教室に通い始め、やがてピアニストの道を志すようになる。
子どもの頃から人とのコミュニケーションがうまくとれず、たびたび特異な行動をとり、それが原因でいじめを受け、自傷行為が始まり、転校を余儀なくされる。憧れであった宮崎大学に入学するも、人間関係によるストレスで過呼吸発作を起こし、たびたび倒れて入退院を繰り返し、大学を中退。家族や周囲の人は困り、悩まされたが、あすか本人も「どうして、まわりの人とうまくいかないの?」と悩みつづけた。
その後、宮崎学園短期大学音楽科の長期履修生となる。
この頃に恩師となる田中幸子先生と出会い、自分の心をピアノで表現することができるようになる。
短期留学したウィーンでも倒れ、22歳で初めて生まれつきの脳の障害である「発達障害」と診断された。
帰国後、パニックで自宅2階から飛び降りて、右足を粉砕骨折し、ピアノのペダルを踏めなくなるが、現在では、工夫して左足で踏んでいる。
たくさんの苦しみを抱え、自分の障害と向き合ってきたことで、あすかの奏でる「やさしいピアノ」は多くの人の感動をよんでいる。
2006年、第12回宮日音楽コンクールでグランプリ並びに全日空ヨーロッパ賞を受賞。ほか受賞歴多数。
2015年、あすか誕生からの33年間を両親と共につづった『CDブック 発達障害のピアニストからの手紙 どうして、まわりとうまくいかないの?』(野田あすか、野田福徳・恭子著、アスコム刊)を上梓。
同時に発達障害の人の気持ちを歌った自作曲「手紙〜小さいころの私へ〜」「生きるためのメロディ」を発表し、付属CDに収録した。
2016年、自作曲10曲を収録したCDブック第2弾
『脳科学者が選んだやさしい気持ちになりたい時に聞く 心がホッとするCDブック』(野田あすか音楽、中野信子著、アスコム刊)を出版。
同年、東京・銀座の王子ホールでリサイタルを開き、プロのピアニストとしてデビュー。
2017年、東京・築地の浜離宮朝日ホールをはじめ、大阪、宮崎などでもリサイタルを開催し、完売・満席の大好評を博す。
2018年、初の全国ツアーを行う。今後の活動が注目されているピアニストである。
2017年、岩谷時子賞奨励賞を受賞。
2018年、ビクターエンターテインメントよりCDアルバム『哀しみの向こう』でメジャーデビュー。
2018年7月、「第32回人間力大賞 準グランプリ並びにNHK会長奨励賞」を受賞。
日本青年会議所と文部科学省の連携事業「みんなのNIPPON共生社会プロジェクト」の「特別賞」も受賞した。